2009年6月の晴明神社
安倍晴明(あべのせいめい)さんと言えば、
平安時代の有名な陰陽師(おんみょうじ)さんですよね。
921年2月21日〜1005年10月31日
(参照)安倍晴明 - Wikipedia
この「せいめい」さん。
本当の名前は「はるあき」さんか「はるあきら」さんかもしれなかったようです。
この「せいめい」と読むのは
有職読み(ゆうそくよみ)というものだそうで、
古来からの慣例に従って、漢字で書かれた語を特別な読み方で読むこと。
(参照)有職読み - Wikipedia
この場合、音読みされているだけですが、
王朝史の研究などにおいて、
正確な読み方のわからない女性名を音読みにすることがある。
(参照)有職読み - Wikipedia
※この記では女性名ですが、
正確な読みが分からないときはやっぱりそうなるんだと思います。
そのため、安倍晴明 - Wikipediaを読むと、
晴明」を「せいめい」と読むのは有職読みであり、
本来の読み方は確定していない。
…というふうに書かれていました。
ちなみに、次回のネタに使う予定の(笑)、
菅原清公(すがわらのきよきみ)さんという方、
770年〜842年11月26日
平安時代初期のお公家さんなんですが、
804年に弘法大師さんらと唐(昔の中国)に渡られた(遣唐使)方。
この方が、人名の付け方を唐風に改めたそうです。
昔の坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)のような形式から
菅原道真(すがわらのみちざね)などという風に、
2文字の訓読みか1文字の訓読みという形式にされたとか。
(参照)菅原清公 - Wikipedia
818年には詔(みことのり:天皇陛下の命令)により、
朝廷における儀式や衣服が唐風に改められたんだそうです。
ということで、安倍晴明(あべのせいめい)さんは、
時代的にこの818年よりもずっと後の方(921年生まれ)。
その菅原清公さんの名づけ方に従っていたら
「せいめい」じゃなくて「はるあき」さんか「はるあきら」ということに。
真実は、安倍晴明 - Wikipediaにあるように、
不明ですが、気になりますよね。
イメージでは「せいめい」さんのほうが、カッコいい(笑)。
二宮尊徳(にのみやそんとく)さんも、「たかのり」が正確だそうです。
これは諱(いみな)だそうです。
※諱(いみな)とは、
生前の実名。生前には口にすることをはばかった。
人の死後にその人を尊んで贈る称号。
いみな【諱】の意味 - 国語辞書 - goo辞書
有職読み - Wikipediaには、
本名は訓読み、ペンネームが有職読みの有名人も載ってました。
・菊池寛(きくちかん):本名は「ひろし」
・松本清張(まつもとせいちょう):本名は「きよはる」
・柳宗理(やなぎそうり):本名は「むねみち」
・安倍公房(あべこうぼう):本名は「きみふさ」
・猪俣公章(いのまたこうしょう):本名は「きみあき」
・藤本義一(ふじもとぎいち):本名は「よしかず」
・小林稔侍(こばやしねんじ):本名は「としじ」
…などなど。
歴史上の人物では、
・藤原定家(ていか)は「さだいえ」
・木戸孝允(きどこういん)は「たかよし」
・原敬(はらけい)は「たかし」
…などなどとなっていました。
この有職読み以外に、名前の読み方に、
・重箱読み(じゅうばこよみ:前が音読み、後ろが訓読み)
・湯桶読み(ゆとうよみ:前が訓読み、後ろが音読み)
…という読み方もあるそうです(熟語の変則的な読み方のひとつ)。

Heian Jingu Shrine / john weiss