2012年12月30日

地震国日本における原発 40万年基準の意義

最近、再稼働前倒しや
原発ゼロの白紙撤回などのニュースが流れていますが、
本当の意味での安全基準という方向性に
ようやく流れていこうとしている、そんな気がする昨今です。

1.地震国日本を純粋に考えてみる
NHK NEWS WEB 震度6弱以上 地域の確率は2012年12月21日
を参照すると、
政府の地震調査委員会は、各地の活断層や海底で将来地震が起きる確率を推計で
今後30年以内に震度6弱以上の揺れに襲われる確率をまとめたんですね。
例えば、千葉市は75.7%、横浜市が71%など。

でも、そんな数値よりも、
この記事には大変大きな意味のあることが書かれていました。
【以下、引用】
しかし気をつけてほしいのは、確率はあくまで推計で目安にすぎません。
国内に活断層は少なくとも2000あるとされ、
このうち政府の地震調査委員会が調査をしたのは110にすぎず、
残りの活断層は今回の推計に盛り込まれていません。
去年3月の巨大地震で震度6弱以上の激しい揺れに襲われた東北地方では
2年前に公表された確率で、仙台市が4%、福島市が0.9%、
盛岡市が0.7%で、確率の数値がほかの地域と比べて高くはありませんでした。
【引用終わり】

東日本大震災前の確率を見ても、数値は大きな意味がないですよね。
そして何よりも、国内の活断層は少なくとも2,000以上。調査できたのは110。
未知の活断層はたくさんあるようです。

私は震度7が作られるきっかけになった
昭和23年の福井地震に被災された方に
仕事上のお付き合いで、いろいろお聞きしたことがあったので、調べたのですが、
この地震も従来から把握されていた断層の活動ではなく、
200m以上の厚い堆積層に埋もれて地表に現れていない活断層が活動したんだそうです。
(参照)福井地震 - Wikipedia

200mも下に埋もれていた未知の活断層だったんですね。
こんな活断層はボーリング調査で簡単にわかるものじゃないかもしれない。
率直な私の感想です。
まずはよっぽどの目星を付けられないと無理ですよね。

NHK NEWS WEB 震度6弱以上 地域の確率は
の最後のくくりは、
日本では、地震はどこでも起こりうる地震国だということを
改めて認識してもらい…とありました。

このような地震国でどのように活断層を発見し、リスクを分析するんでしょう。


2.変動地形学という考え方
全然知らなかったんですが、次の記事を偶然見かけたんですね。
原発に活断層ドミノ 「変動地形学」でクロ判定(真相深層) 日本経済新聞2012年12月28日
記事によりますと、
規制委が現地調査をすれば活断層が見つかるという異常事態。
その理論的な裏付けとなっているのが、
判定に新たに持ち込まれた「変動地形学」
…なんだそうです。

変動地形学の手法では
地下の断層の活動によって造られた地面の起伏(変動地形)やゆがみに注目し、
航空写真や地表の調査などから地下の活断層を見付け出すそうです。

そこで、電力会社側は反論されます。
土壌の試料を分析して活断層を断定する厳密さに欠けるというわけみたいです。
それに対して、原子力規制委員会は
「活断層ではないという証拠を示さないと、
活断層である可能性を否定することにはならない」としたんですね。

決定的証拠がなければ、活断層ではなく、安全とする電力会社側に対して、
未知の可能性があるから、変動地形学で検証し、グレーになったら、
電力会社側が活断層ではないという証拠を示さないと
安全とは言えないとしたわけです。


3.活断層の定義 12万〜13万年前以降→40万年前に変更
活断層の定義に「40万年前以降に変動」を追加 規制委 日本経済新聞2012年12月7日
この記事の見出しだけ読むと「ん?」ですよね。
何十万年前まで調べるんだーって。
後述しますが、「原発長く止めておくつもりはない」原子力規制委・田中委員長インタビュー MSN産経2012年12月30日
には、約10万年に1回動く活断層まで、リスクをとらなければならないのか
という質問があります。
ふつう、そう思ってしまいますよね。

でも、この活断層の定義には大きな意味があったんです。
前述の日経の記事によりますと
日本では40万年前から地盤への力のかかり方は変わっていない
んだそうです。

ここからは、私の推論ですが、
40万年前から地盤への力のかかり方が変わってないので、
変動地形学で見出される活断層は、定義上の活断層になるわけですが、
もし、10万年前とすると、変動地形学で見出される活断層は
20万年や30万年前の活断層かもしれず、対象外になってしまいますね。
40万年前にすることで、現在発見されうるであろう活断層すべてを
調査対象にすることが出来るわけなのかもしれません。

これは、40万年前ということが問題なのではなく、
例えば1,000年前に動いた地下に埋もれた活断層であっても、
発見し、調査を依頼することが出来る。

40万年前とすることによって、
変動地形学の考えが使えるようになり、
今あるであろうすべての活断層を調査対象に出来る点は
大きな意味があると私は思います。

悪く言えば、調べなければ活断層はわからない…
という方向性から、とにかく怪しいものは調べる!!
に変わった、そんな気がします。


4.確実に数百年に一回の大きな地震が起きている
「原発長く止めておくつもりはない」原子力規制委・田中委員長インタビュー MSN産経2012年12月30日
記事内容はお読みいただくとして
(記事内容は見出しと印象が異なります)、
田中俊一委員長は、先にも書きましたが、
約10万年に1回動く活断層まで、リスクをとらなければならないのか
という質問に対して、
「10万年だろうが40万年だろうが、
確実に数百年に1回以上大きな地震が起きている。
これは自然の声であって、確率でいいとかいえない。
原発の潜在的リスクの大きさからしてそれは許容できない。
と答えられたそうです。

地震の年表 (日本) - Wikipedia
を見て頂いてもわかるように、
日本に大きな地震のない地域なんてないでしょう。
基本的には京都近辺の地震についての記録が多い気がしますが、
それは都があったから。
近年(戦後)の地震を見ても、大きな地震のない地域って??
って気がすると思うんですね。

限った地域で考えても、田中委員長が仰る通り、
確実に数百年に1回以上の大きな地震が起こっていると
言えるんじゃないでしょうか。

つまり、1つ1つの活断層では、1,000年に1度とか、10万年に1度とか、
40万年に1度とかかもしれませんが、
活断層だらけの日本。それぞれの確率は小さくても、
結果論として限られた地域で数百年に1回は大きな地震がある
んだと思うんですね。


私はこれらの新聞記事を見て、
今の原子力規制委員会は、あるべき科学的知見から仕事をされてる気がします。
他の圧力に屈することなく、
信頼できる手法でこれからも頑張って頂きたいというのが率直な気持ちです。

ただ、これらはまだ第一歩。
大飯原発の再稼働のとき、
電力供給は原発なくても実は足りていたという結果がありましたね。
再稼働前にも指摘されてましたが、再稼働後、夏も終わった後、
そんな記事があったと思います。(チェックしててもリンク切れになってて。)

そもそもの問題で、電力需給に問題がなければ、再稼働が必要なのかどうなのか、
貿易収支では、よく言われてましたが、火力発電の燃料のせいでって、
でも、高レベル放射性廃棄物の処理や原発の廃炉のコストなどを比べても
本当に意味のあるものなのか、
そして、処理に10万年もかかる高レベル放射性廃棄物をどうするのか。

原子力規制委員会には、
これらについても、将来的に科学的に納得できる結果を期待してやみません。
タグ:原発
posted by ポジタリアン イエロー at 22:28| ブログ
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