2014年03月29日

食品に含まれる放射性物質基準の緩和が今、原子力規制委員会で検討されてるんですよね。


Supermarket Madrid / HilkeHeijmans


今月上旬にこんなニュースがありましたね。

1.食品に含まれる放射性物質基準の緩和は正しい?
中日新聞食品の放射性物質基準、緩和検討 規制委員長社会(CHUNICHI Web) 2014年3月5日
原子力規制委員会の田中俊一委員長は5日の記者会見で、
一般の食品に含まれる放射性物質濃度を
1キログラム当たり100ベクレルとした国の基準について
「欧州の10分の1以下(の厳しさ)で非常に疑問だ」と述べ、
近く設置する放射線審議会で、
基準の緩和も含めた見直し議論が必要との認識を示した。
…だそうです。

ヨーロッパの10分の1以下で厳しすぎるため疑問があると。

では、なぜ厳しい基準になっているんでしょうか。
過去のNHK「かぶん」ブログにありました。
【解説】放射性物質の新しい基準はどの程度厳しいのか? NHK「かぶん」ブログNHK 2012年04月03日

その前に2012年4月1日から新基準値になったんですよね。
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(食材によっては移行期間として12月31日まで認められていた)
厚生労働省基準値設定リーフレット(PDF)


※クリックして頂くと大きい画像が開きます。

上のPDFの内容を簡単にまとめると、
食品からの線量の上限値 1ミリシーベルト/年

一般食品に割り当てる線量を決定

基準値を100ベクレル/kgに設定
※乳幼児食品や牛乳は子どもの感受性が高いので50ベクレル/kg
※飲料水はWHO(世界保健機関)が示す10ベクレル/kg

…ということでした。


そこで、海外と比べるとなぜ日本は厳しくされているのかについて、
NHKかぶんブログでの解説によると…
【解説】放射性物質の新しい基準はどの程度厳しいのか? NHK「かぶん」ブログNHK 2012年04月03日


※クリックして頂くと大きい画像が開きます。

この新基準を海外の基準と比較すると、
例えばアメリカとEUでは、
いずれも食品一般でそれぞれ1200ベクレルと1250ベクレルとなっています。

原子力事故などの当事国ではなく、
流通する食品全体に占める汚染の割合を小さく見積もっているため
(日本の50%に対し、アメリカは30%、EUは10%)、
高い数値となっているのです。
【解説】放射性物質の新しい基準はどの程度厳しいのか? NHK「かぶん」ブログNHK 2012年04月03日

つまり、原発事故当事国じゃなくて摂取する可能性が少ない国々では、
摂取することがない食材も多いため、基準値が高くなってるんですね。

逆に日本は、上述の厚労省の記述通り、
ほとんどの食材に含まれる可能性があり、
摂取する可能性が高いため、
日本は基準値を低くしておかなければ、危険性が高いということのようです。
(もちろん、すり抜けた食材もあるかもしれませんしね。。)

なので、NHKかぶんブログによると、
原発事故の影響を受けたベラルーシでは、
・飲料水が10ベクレル(日本と同じ)
・パンが40ベクレル(日本は100ベクレル)
・じゃがいもが80ベクレル(日本は100ベクレル)
・牛乳や乳製品が100ベクレル(日本は50ベクレル)
…と厳しい基準値になっているうえ、
 事故後、徐々に基準を厳しくした経緯があるそうです。

つまり、甘い水準では危険とのちに判断したわけですよね。


・経緯と逆行
なのに日本は、これからこれらの経緯から逆行して、
原発推進の流れと合わせ、
原発事故当事国じゃない国の水準より厳しいからと言って、
食品の放射性物質基準を緩和しようと考えている。。

しかも、(故意による)偽りの説明ですよね。
真実の経緯を隠して、他国と比較する…
日本では頻繁にこういうテクニックが使われていますが、
(たとえば消費税に法人税)
真実は経緯から説明しないとわからないんですよね。

「規制緩和」という言葉が多用された時代が2000年代にありましたし、
今も同じですが、
規制された経緯(立法趣旨)を無視して報道している姿勢は、
実は偽りの説明なんですよね。

このテクニック、特に昨今、多用され過ぎて
ニュースが何が何だかわからない状況になってきている気がします。
なるべく見抜ける力を持たないとこの先、騙され放題になりかねない
…そんな気がしますね。

・実は放射性物質を含む食材はかなりある?
さらに、私たちはことあるごとに
例えば「試験操業ではほとんど放射性物質は含まれていない」
などというニュースを聞いたりしています。

なんとなくですが、基準値よりもさらに低い、
もしくはほとんど含まれていない食材が多くなっている?
みたいな印象を持ったりしませんか?

でも、今回のこのニュースでは基準値の緩和を検討するんですよね。
ということは、
基準値以上の問題のある食材がかなりある
可能性があるということかもしれませんね。


2.避難指示解除の新基準作りって大丈夫?
また同じく、
中日新聞食品の放射性物質基準、緩和検討 規制委員長社会(CHUNICHI Web) 2014年3月5日
のニュースからですが、
「(事故収束後に地元に)帰る基準は国際的にも明確じゃない」とし、
日本が主導して、新基準を検討する必要があるとの考えを示したとか。

チェルノブイリでは、今も帰るという考えはないんだと思いますが、
日本ではチェルノブイリに先行して新基準を作りたいようです。

この事故収束後という判断をどのレベルで考えるかですが、
避難指示解除準備地域は、
除染の目標値に達しなかったのにOKにしたんですよね。
避難指示解除準備区域 政府、被ばく量の自己管理を提案? - NAVER まとめ
そのうえで自己管理せよと。

上のまとめはNHKと朝日の記事の引用で、
・(そもそも)国の長期的な目標値は毎時0.23マイクロシーベルト
・(除染作業後)住宅地の平均は毎時0.32〜0.54マイクロシーベルト
…だったようです。

さらに、この前書いた記事、
海外から見た福島第一原発で知る気になる点
・計測器はバッテリーと鋼鉄板の上に設置。
・厳しい値を出す計測器は(文科省が)「表示値の補正」をせよと。
…ということが行われているなら、さらに怖い話です。


3.川内原発再稼働を最優先
ついでにこんな話がありましたね。
首相、川内原発再稼働へ意欲 日本経済新聞 2014年3月29日
同原発を巡っては、原子力規制委員会が安全審査を優先的に進めており、
最も早く再稼働にこぎ着ける可能性が高まっている。

そんな原子力規制委員会はこんな意見を最近言っています。

田中委員長は、
「絶対安全っていう意味で安全ということを言われるんでしたら、
それは私どもは否定してます」との見解を示した。
適合性審査について委員長「絶対安全という意味ではない」〜原子力規制委員会 田中俊一委員長 定例会見 IWJ Independent Web Journal 2014年3月26日


2010年以降の報道の自由度ランキング(2010年〜2013年)にみる日本の状況
という状況もあり、
どうも国民世論の状況が落ち着いてきた?と判断しているのか、
原発推進政府の強い後ろ盾によるのか?
原子力規制委員会の役割が不透明になりつつある気がしますね。


Radioactivity. / MIKI Yoshihito (´・ω・)
タグ:原発
posted by ポジタリアン イエロー at 08:03| ブログ
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