2014年06月17日

ヒトの心理を突いたやり口の怖さ。国が悪化していく真の問題点とは?


The power of television / vauvau


最近、心理学的な妄想記事を書いてきましたが、
今回はちょこっとした総集編です。

情報の怖さ
情報というのは、情報戦や情報戦略という言葉が示すように、
扱い方によっては戦いでも使われるものです。
特にポイントとなるのは、エージェンシー理論に見る
情報優位者(情報強者)と情報劣位者(情報弱者)の情報の非対称性。

情報は利用者にとって意思決定の情報源となるだけに、
その意思決定を左右する情報で、
情報発信源である情報強者は思い通りに意思決定を左右することが出来るんですね。

だからこそ、情報戦や情報戦略と言われるわけですが、
高い公共性と中立性が求められるマスコミでさえも
本位か否かにかかわらず、漫然とした信頼感の元、情報を国民に信じ込ませます。

それは戦前日本同様に。

その漫然とした信頼感は日々のニュースや番組から醸成されると考えました。

マスコミを信用してしまう心理
1.初めて知ったことを正しいと思う心理
2.同じ人がずっとニュースを伝えることにより親近感が生まれる心理
3.巨大な組織は悪いことはしないと思う心理
4.知っている内容が正しい場合に他の内容を類推して正しいと信頼する心理
…詳しくはマスコミをついつい信用してしまう、その理由や心理とは?

こうした心理が日々、マスコミのニュースや番組で醸成され、
漫然とニュースやマスコミを信用してしまう土壌になっていきます。

だからこそ、高い公共性と中立性が求められるんですが、
実態は、官公庁や企業の報道発表通りにニュースを作れば、
客観的報道(事実をありのまま流した報道)となり、
善管注意義務を免責されると考えられると書きました。


官公庁や企業(情報強者)恣意的に情報を取捨選択

マスコミ:その事実を知っていても、そのまま流せば免責される

国民(情報弱者)知らず知らずに信じ込んでしまう


このマスコミを信用してしまう心理は、
実は詐欺師が信頼を得るために使う手法と同じものとも考えられるんですね。

詐欺師が信頼を得るための手法
1.多くの人がなんとなく認知している真実っぽい内容を織り交ぜて信用させる
2.ヒトとして信用されるように寄り添う。
3.存在しない会社でも、まるで有名企業のような名前を付ける。
4.いろんな話題をふって、いい人をアピールして信頼させる。
詐欺する側が考えるであろう信頼を得るための手法について考えてみる


エージェンシー理論
これら、情報優位者と情報劣位者の根本的な問題を分析し、
解決手法を探る方法として、エージェンシー理論というのがありました。
詐欺する側が考えるであろう信頼を得るための手法について考えてみる

しかしながら、分析できても現実的な抑止には今のところなっていません。
例:国民(依頼人・情報弱者)と代議士・国会議員(代理人・情報強者)
  官僚へ仕事を頼む国会議員(依頼人)と情報を一手に担う官僚(代理人)
  税金を納める国民(依頼人)と正しく税金を使うべき官僚(代理人)など

※なぜ、抑止できないかの理由は後述します。


今も残念ながら普通に使われている心理的手法として、
「アメとムチ」がありますね。

アメとムチ
原発推進を例に取れば、
ひとつは(お金を渡して)都合のいい意見を言ってもらう。
※お金大好きな人で、肩書のある人に有効です。

もう一つの作戦は、原発再稼働しないと電気代値上げするぞ、したぞ、
値上げするぞって(お金を奪って)再稼働を促す。
※一般国民に有効です。

お金の力で権力を牛耳れると
「お金を渡す」「お金を奪う」で意見を押し通すことができる
原発推進の流れはなぜ起こる?心理と経済


責任の所在を暗黙の了解で明らかにしない
「(小さな)和をもって尊しとする」考えで、
赤信号みんなで渡れば怖くない。形で推進していく。

これらは、単純な手法ゆえに、簡単に見破れるにもかかわらず、
「原発の危険に関する教科書」福井地裁大飯原発運転差し止め判決要旨全文まとめ
独裁ではなく「和をもって」のために責任の所在をうやむやにでき、
それらは「人の和」だけでなく、「業界の和」も醸成し、
マスコミの責任回避の報道により、国民に正しく示されません。


あからさまな世論誘導
討論型世論調査って何?(2012年08月22日)
という記事に書いたのですが、
2012年8月22日のニュースの見出しで、
1.9割が原発ゼロ支持=エネルギー政策の意見公募−政府 時事通信
2.討論型世調で原発ゼロが46.7% NHKニュース
…というのがあったんですね。

討論型世論調査(とうろんがたよろんちょうさ)とは、
討論のための資料や専門家から十分な情報提供を受けて、
小グループで討論、そして、全体会議で討論した後に、
調査を行って意見や態度の変化を見るという社会実験のこと。

つまり、(恣意的に)用意された専門家から(だけの)情報提供で、
小グループで討論し(て、結論をまとめ)、
全体会議で討論して(結果をまとめ)る社会実験。

まず、小グループの中に
自薦の用心棒(空気を読んで長いものに巻かれた意見を言って虚栄心を発揮する)
がいた場合、専門家の意見のままに意見を誘導することが考えられます。

さらに小選挙区同様、小さなグループで結論をまとめて束ねれば、
さらに望む方向へと意見を誘導することが簡単にできる気がしますよね。

・専門家からの情報提供による誘導
・自薦の用心棒がいるかもしれない期待
・多数決ではなく、小選挙区同様、どちらか一方に意見を集約しやすい
…こうして世論と言いながら操作できてしまう可能性が。

そんな手口での調査結果をニュースで発表するというのは、
その結果を使って世論誘導したいと思われても仕方ない面があると思います。

また、おそらく本来の多数決的な考えとは
明らかに異なることは誰しもお分かりになると思います。


さらにこんなニュースもありました。
「脱原発」意見、9割超 エネ計画のパブリックコメント 朝日新聞 2014年5月25日
安倍内閣が4月に閣議決定したエネルギー基本計画をつくる際、
国民に意見を募った「パブリックコメント」で、
脱原発を求める意見が9割を超えていた可能性があることがわかった。

朝日新聞が経済産業省に情報公開を求め、
開示された分について原発への賛否を集計した。
経産省は、そうした意見をほとんど反映しないまま、
基本計画で原発を「重要なベースロード電源」と位置づけた。
(対象の1カ月間にメールやファクスなどで約1万9千件の意見)

…これを恣意的と言わずして何と言えばいいのでしょうか。


9割の反対意見

意見の集計をやめる

両方の代表意見を収集

反対意見を無視して「重要なベースロード電源」

国民の意見を無視して、明らかに世論誘導しようとしています。
※パブコメされる方々に2012年と変化はなくても、
 どっちつかずの多くの国民を誘導できればいいわけでしょうし、
 そういう意味では、何度も同じ手口で世論誘導する意義があるのでしょう。


世論誘導はもちろん原発に関してだけではありません。
マクロ経済指標は万能!?真に目指すべき経済・社会とは? あるべきマクロ経済学
に書きましたが、経済、特に貧困問題も同じです。

きちっとした情報を伝え、国民に選択させるならいいのですが、
現実には世論誘導という形で知らず知らずのうちに誘導されます。

ヒトが目指すべき経済・社会とは?
多くの国民生活が豊かになることがマクロ経済学の目指す道ならば、
長期に持続可能で安定的な経済・社会を目指すべきでしょう。
→そんな人は大きな政府へ

逆に一部の国民生活だけ豊かになり、あとの多くの国民が貧困になったほうが面白い!
そんなふうに多くの国民が考えるなら、乱高下社会を目指すべきでしょう。
→そんな人は小さな政府へ


ヒトには趣向があるので、
人のことよりも自分だけが大事、多くの国民が貧困になったほうが面白い人は
必ず小さな政府を選択します。安心してはっきり言えばいい。

もうそろそろ偽りの社会を辞めにしてほしいものですが、
そうはどうしてもならないんですよね。残念ながら。。


国が悪化していくすべての問題の根源
さて、やっと本題です。
エージェンシー理論で解決できない理由の後述部分です。

原発問題も貧困問題も、
まったく同じところ(財界と官公庁など)が発信源ですが、
そこが公式情報としてマスコミを通じて国民に信じ込ませるため、
議論が進まないし、知らず知らずのうちに誘導される点を見てきました。

これらは、真の国益ではなく省益や私腹(お金や出世など)を優先し、
情報の非対称性を利用してさんざん騙せるため、味を占めているだけですが…。
真実の隠ぺいは社会の多大な損失に。虚栄心の罠と省益の罠

本来ならば、官僚を制御するのが国民に選ばれた国会議員のはずが、
エージェンシー理論上、情報の非対称性がゆえに、逆に手玉に取られる。

私が考えるに、エージェンシー理論上、
最高の権力(法律を作る)と情報(社会の最初の情報)を得ているのが官僚
だと思っています。
※情報収集能力が優れているか否かは別問題です。

本来ならば、不正を防ぐために、
会計の透明性と第三者機関のチェックが必要ですが、
それらは国の中枢であるがゆえに、
情報が漏れた場合を考慮し、国益に反するとしますよね。

責任はだれにあるかというと、今度は国会議員である大臣に。
官僚は膨大な権力と情報を駆使しながら、大臣を隠れ蓑にすることすらできる。
チェックはほぼなし(身内の会計検査院などのチェック)。
マスコミも官公庁の報道発表通りに発表すれば、
客観報道として免責されるため、それ以上に踏み込んだりはしません。
さらに、与党が入れ替わるたびに人が入れ替わるということもありません。

その膨大な権力と責任の所在のあいまいさ、
公式情報の一番の発信者という立場に、
いろんな人々(財界や各種法人)が群がる。

この人たちが自ら襟を正すことは、
長い間培われた
集団の論理(抜け駆けを許さない暗黙の了解)からあり得ないでしょう。

もし、そういう方が現れても、つぶされるだけです。

誰か立派な政治家がこれに挑んだとしましょう。
ありとあらゆる権力を持つため、
マスコミも巻き込んだ情報戦略でさっさと表舞台から葬られるでしょう。

これがムラ社会の怖さです。
・独裁者がいないので責任の所在はうやむや
・大臣を隠れ蓑にできる
・権力(法律作り)と情報が一手に集中

・それを知る人たち(財界・各種法人)がたくさん集る
・真実をすり替えて私腹を肥やす

・それが嫌いな人が告発しようとする

・ムラ社会の掟(抜け駆けは許さないという暗黙の了解)で葬られる

・それをみた仲間は抜け駆けしようとせず、周りの空気に合わせる

権力・情報は集中、隠れ蓑がある、責任の所在はうやむやにできる
…というモラルハザードを生んでも仕方ない状況のために、
多くの私腹を肥やしたい人が集り、
悪いことをしていると知っているがゆえに、告発者による抜け駆けを禁止する。

まるで、学校のいじめの構造とおなじような。。

ということで、
残念ながら、この仕組みを平和裏に修正する方法はないように思います。

過去の例では、第二次世界大戦での敗戦を昭和天皇が受け入れたため、
戦後処理により、一部、修正された部分もありましたが、
それでも、この書いている部分は残ったままでした。

もし、天皇陛下が敗戦を受け入れてなかったら、
国民を盾に(一億玉砕)最後まで悪あがきしたでしょう。

また、太古の昔ですが、
奈良仏教の肥大化した影響力(権力)が無視できなくなり、
平城京の都を捨てて、
新たな国づくりのために長岡京、そして平安京へと遷都された桓武天皇の例も。
(参照)桓武天皇 - Wikipedia

※平和裏での修正を思っているので、
 戦乱(クーデター)により、為政者が入れ替わった、
 鎌倉幕府、室町幕府、江戸幕府、明治維新などは除いています。

今の時代なら、どうなればこの問題が修正できるのでしょうか。
私にはまったく想像できません(天皇陛下は今は象徴となられてますし)。



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タグ:心理
posted by ポジタリアン イエロー at 06:37| ブログ
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