2014年06月17日

情報の非対称性を利用した国の不正が国民の思考能力も低下させる


Thinking... please wait / karola riegler photography


前置き
ヒトの心理を突いたやり口の怖さ。国が悪化していく真の問題点とは?
で、まとめ記事と書いちゃったので番外編です。

真実の隠ぺいは社会の多大な損失に。虚栄心の罠と省益の罠
という記事で、
本来、真実の情報は国民や未来の人々との共有財産であり、
その真実の情報によって新たな知見が生まれるため隠ぺいしてはいけないもの
なんですが、
残念ながら一部の者の利益を守るため、真実が隠ぺいされ、
その結果、フィードバックや反省が出来なくなるので、同じことを繰り返し、
社会の多大な損失になるということを書いてみました。

今回は、その不正がさらにモラルを低下させ、現代の人々の思考能力も低下させる
とする私の妄想です。


情報の非対称性のおさらい
情報の発信側と受け手側で、
その情報の元となる事象を知っているかどうかや、適時に公開するか否かで、
その背景を知って情報を流す側と、初めてその情報に触れる側で
情報には非対称性が生まれます。
(参照)情報の非対称性 - Wikipedia

情報強者(情報優位者)とは、情報を最初に知る立場であり、それを公開する側。
政府・官僚・企業情報などがこれに当たります。

情報弱者(情報劣位者)とは、
情報強者が情報を適時・適切に公開しない限り、知る由がない側。
一般国民・一般投資家などがこれに当たります。
マスコミをついつい信用してしまう、その理由や心理とは?


情報の非対称性を最大限利用できる立場にあるのが官僚ですね。
すべての公式な情報が集まり、政治を行うところなので。

しかしながら、
不正を防ぐチェック機能が働くための法律作りも官僚なので、
情報が漏れるなどの国益に反するとして、身内でのチェックにとどまります。

また、行政処分などの権力があるために、
監督官庁に逆らうようなことは企業はしません。
※逆に、うまい話は持っていくでしょうけど。

この情報の優位性と、行政処分などの権力による逆らえない構造が、
結果的に、企業や国民の思考能力を低下させている気がするんですね。

私の妄想ですが、次のような手順で思考能力が低下していく気がします。


1.官僚の働く意欲の低下
もし、行政が間違っていて、それを指摘した人がいたとしましょう。
もちろん、理由も添えてわかりやすくです。

それを聞いてくれたら、日本のためになるかもしれない。

でも、官僚の側から考えると、
何もせずにお給料(税金が源泉)をもらうほうが楽ですよね。
不正を防ぐチェック機能があれば、働きますが、
そうじゃない場合、正しく働く意欲もなくなるかもしれません。

官僚になった時:国民のために頑張るぞ!

えっ、不正を防ぐチェック機能はないの?

他の先輩を見て
えっ、出世のために、そんなことするの?

もう、働くの嫌。それよりも、出世だけ目指そう!
国民の為というより自分のために。省益のために。


2.不正の告発よりも官僚に逆らわないほうがいいという風潮
そこに、不正を告発する内容が業者からきた場合

めんどくさい。しかも、この業者、うっとおしいな。

この業者の問題点発見!→行政処分

業者:不正を告発するのはやめよう。
それよりも、うまい話を一緒にやったほうが得策だ!

しかも、揚げ足を取られないよう、官僚の言いなりに、
さらにうまい話を一緒にやって儲けたほうがいいかもって。


3.(たとえ間違っていても)政府の指針通りなら免責されるはず
たとえば、マスコミが政府の報道発表通りに行う理由を
マスコミをついつい信用してしまう、その理由や心理とは?
に書きましたね。

官公庁や企業の報道発表通りにニュースを作れば、
事実をありのままつたえたことになり、
善管注意義務違反とはならないと考えることが出来ます。

また、市場は万能なので、市場に任せておけばいい(マネタリスト)
と言いながら、官製市場だったりしますね。
マスコミは書いたとしてもこんな感じに「匂わす程度」↓
「官製相場」のにおい、気迷う株式市場 :マネー底流潮流:マネー :日本経済新聞 2014年6月16日
…だったりします。


こうしてモラルハザードが生まれる
マスコミについての仕組みはどの業界にも同じことが言えますが、
さらにたとえば、お医者さんが厚労省の指針通りに医療行為をすれば、
善管注意義務違反とはならないと考えることが出来ます。

なので、高血圧の薬だったディオバン錠に懐疑心があったとしても、
患者さんからディオバン錠で湿疹ができたと言われても、
「そんなことは聞いたことがない」と突っぱねることが出来ます。
売上300億円上乗せに!ノバルティスファーマのディオバン錠問題まとめ【論文改ざん問題】 - NAVER まとめ

本当なら、患者さんの言ったことを取り上げて、
調べていくべきですが、そうはしませんね。

指針通りなら免責される。

この考えが、モラルハザードを生んでいるようにも思えます。
※モラルハザードとは、道徳的危険と呼ばれるもので、
 本来、問題を解決するために作られたものが、
 逆にそれがあるために、悪利用して、真摯な態度をとらないこと。

 一番有名な例が、車の保険。
 保険に入れば、万一の事故の際に多額のお金を支払わなくて済みますね。
 その気持ちが横柄な運転にさせる危険のこと。

ある意味、経済学上の合成の誤謬(ごうせいのごびゅう)のひとつ
でもあるかもしれませんね。
※合成の誤謬とは、ミクロの世界では合理的でも、
 マクロの世界では不合理な結果を生むこと。

 たとえば、企業が利益を独り占めするために
 参入障壁を作って独占したとすれば、
 その企業はたくさんの利益を独り占めでき、
 価格競争にもさらされずに、価格も釣り上げ放題になりますが、
 その参入障壁の結果、他の多くの企業が淘汰されて、
 適正な価格の商品がなくなり、国民的には不合理な結果になること。


本来ならば、いろんな知見を集めて、進化させていけるものを、
指針通りにすれば免責されるという思いによって、
モラルハザードを生み、ひいては、思考能力を低下させていく…

官僚組織の問題点からの派生ですが、そんなふうにも思えるのですが。


最後に、心理を考えるのにはまってしまい、
ついつい、妄想をいろいろ書いてしまいましたが、
書くにつれ、とても悲しい思いになってしまうんですよね。

なので、そろそろこのシリーズ、終わりにします。
読んでくださった方、ありがとうございました。

「いい国だと思えばいい国なんだ!」とか、
「いい国でしょ!」と押し付けるのではなく、
本当の意味で(正しい方向へ進化していく意味で)
「いい国になってほしい」と切に願う次第です。


心理を考えてみたシリーズ関連記事
マスコミをついつい信用してしまう、その理由や心理とは?
詐欺する側が考えるであろう信頼を得るための手法について考えてみる
真実の隠ぺいは社会の多大な損失に。虚栄心の罠と省益の罠
ヒトの心理を突いたやり口の怖さ。国が悪化していく真の問題点とは?


I think........................... / .sandhu
タグ:心理
posted by ポジタリアン イエロー at 07:05| ブログ
ぽちっとご協力をお願いしますm(_ _)m。

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ
まとめ おすすめ雑学
NAVERまとめ